テクニカル・デスメタル・ガイドブック (Book)

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テクニカル・デスメタル・ガイドブック (Book)

世界過激音楽 vol.21。
A5 / 208ページ

デスメタル最凶テクニック
スウィープ、タッピング、スラッピング、ハーモニクス
グラヴィティ・ブラスト・ショットガン・ボーカル等
演奏の肉体的限界に挑む超人達!

音楽オリンピックの最前線で戦うミュージカル・アスリート達にフォーカス!

Death 夭折したテクニカル/プログレッシヴ・デスメタルの元祖!
Atheist ジャズ・フュージョンの手法をスラッシュメタルに高次元融合!
Nocturnus キーボード取り入れコズミックでシンフォニックな神秘サウンド!
Brain Drill  超絶技巧タッピングフレーズ動画でデスコアにまで衝撃を与える!
Origin グラヴィティ・ブラスト、スウィープ、タッピングの圧倒的破壊力!
Obscura ネオクラシカル炸裂するキング・オブ・モダン・テクデス!
Gorguts アヴァンギャルド/ディソナント・デスメタルの先駆者!
Archspire 人間離れしたスピードととショットガン・ボーカル!
Necrophagist テクニカル・デスメタルの基礎を築き上げるも行方不明に!
Cryptopsy ドラミングで圧倒させるテクニカル・ブルータル・デスメタルの元勲!
インタビュー Obscura, Hour of Penance, Gorod, Hideous Divinity, Psycroptic, Desecravity等
「一般人でも衝撃を受けるYouTubeテクニカル・デスメタル演奏動画」等のコラム

69カ国 306バンド 588作品紹介

テクニカル・デスメタルの開祖Death
テクニカル・デスメタルとは一体どのような音楽だろうか。テクニカルであることとは、どういうことだろうか……。デスメタルの歴史が長くなり、多様性のある音楽ジャンルへと成長するにつれ、テクニカル・デスメタルという音楽もそれが元来指し示していたサウンドから大きく変化してきている。
テクニカル・デスメタルの歴史の始まりは、アメリカ・フロリダ州オーランド出身のデスメタル・バンド、Deathが1991年にリリースした4枚目のフルレングス『Human』だった。1991年までのDeathと言えば、スラッシュメタル、デスメタル、そしてハードコアやパンクロックが混ざり合いながら、新しいエクストリーム・メタルが更新され続けるシーンの中でも頭一つ飛び抜けた存在感を見せてきた。
DeathのギタリストでありリーダーであるChuck Schuldinerは、それまでのスラッシュ/デスメタルを基調としたDeathのサウンドに、プログレッシブ・メタル・バンドDream TheaterやWatchtower、カナダのプログレッシヴ・ロック・バンドRushといったバンドなどからの影響に加え、Deathと同じくフロリダで始まり、同世代のプログレッシヴ・メタル/ロック・バンドCynicの存在に感化され、先進的な楽曲制作を行うようになったことがきっかけと言われている。
Deathは『Human』の制作前にメンバーラインナップを一新。Chuckを軸にCynicからギタリストのPaul MasvidalとドラマーSean Reinert、1986年にDeathに在籍していたものの一時バンドを離れていたベーシストSteve DiGiorgioと言う名の知れた技巧派を集め、プロデューサーにScott Burnsを迎えレコーディングを行った。このアルバムはエクストリーム・メタル・シーンで大きな話題となり、後続のデスメタル・バンドへの影響力もすさまじいものがあった。Deathは続く『Individual Thought Patterns』『Symbolic』で初期のスラッシュ/デスメタル・サウンドからテクニカル・プログレッシヴ・デスメタル路線へと完全に傾倒していった。そのサウンドはChuckが影響を受けてきた正統派メタルのハーモニーも随所に差し込まれており、他のデスメタル・バンドと一味違った魅力を放っていた。

その後に続くパイオニア達
『Human』がリリースされた1991年にリリースされたデスメタル・アルバムと言えば、Cannibal Corpseの『Butchered at Birth』やMassacreの『From Beyond』、Entombedの『Clandestine』、Malevolent Creationの『The Ten Commandments』などが挙げられる。その中には、Atheistの『Unquestionable Presence』やPestilenceの『Testimony of the Ancients』、Suffocationの『Effigy of the Forgotten』、Gorgutsの『Considered Dead』といったテクニカルでプログレッシヴなデスメタルも挙げられ、1991年前後にテクニカル・デスメタルの基礎が出来たと言えるだろう。一年先にNocturnusがアルバム『The Key』をリリースしており、今ではテクニカル・デスメタルの歴史の始まりを振り返る上で重要な作品であるが、このジャンルの爆発的なエネルギー、時代の始まりを象徴するアルバムとしてはDeathの『Human』を挙げたいと思う。
フロリダから次いでCynicがアルバム『Focus』を完成させ、1993年にRoadrunner Recordsからリリースした。ジャズやフュージョンを交えたプログレッシヴでテクニカルなスタイルはデスメタル・シーンだけでなく、プログレッシヴ・メタル・シーンから高い評価を得た。
このように、デスメタル由来のテクニカルさがプログレッシヴ・メタルやロックと接続されるようになったことをきっかけに、それまでのデスメタルの系譜とは切り離されたところで、「テクニカル」をキーワードにしたデスメタル・バンドシーンが次第に世界各地で誕生していく。

プログレッシヴ・デスメタルは別の機会に
デスメタルはテクニカル・デスメタルにだけ枝分かれしていった訳ではない。同じく高い演奏技術や複雑な楽曲構成を用いたプログレッシヴ・デスメタルやスピードやヘヴィさに傾倒したブルータル・デスメタル、前衛的な表現を全面に押し出したアヴァンギャルド・デスメタルなど、デスメタルの多様化も1990年代以降急激に進んでいった。今、テクニカル・デスメタルが何かを定義することが困難である理由は、このようにデスメタルが細分化され、テクニカルであることが元々備わったデスメタルのサブジャンルが登場したことが原因ではないだろうか。
プログレッシヴ・デスメタルやブルータル・デスメタルといったジャンルが成熟していくと、その中でもテクニカルであることにフォーカスしたサウンドを追求するバンドも出現してくるのは当然だ。本書ではプログレッシヴ・デスメタル、ブルータル・デスメタルといったテクニカルなスタイルを兼ね備えたデスメタルのサブジャンルの中でも、テクニカル成分の強いアーティストもいくつかピックアップしている。彼らはテクニカル・プログレッシヴ・デスメタル、テクニカル・ブルータル・デスメタルというジャンルに分けられることが多く、視点を変えることで、また違った聴き方も出来るようなアーティストである。
明確にテクニカルか否かを線引きすることは、デスメタルが進化し続けている以上、不可能であるが、プログレッシヴ・デスメタルやブルータル・デスメタルとして語られるべきルーツを持つバンドについては本書には掲載せず、プログレッシヴ・デスメタルについては『プログレッシヴ・デスメタルガイドブック』、アヴァンギャルド/エクスペリメンタル・デスメタルとして語られるべきバンドは『アヴァンギャルド/エクスペリメンタル・デスメタルガイドブック』としていつかまとめてみようと思う。

中興の祖Necrophagist
テクニカル・デスメタルの歴史のはじまりをDeathの『Human』とした時、次の歴史的ハイライトと言えるのは、ドイツ出身のバンド、Necrophagistの登場だろう。現在のテクニカル・デスメタルと呼ばれるサウンドの礎となるスタイルを1999年のアルバム『Onset of Putrefaction』、そして2004年の『Epitaph』で作り、彼らに続いた同郷のObscuraを始め、ブルータル・デスメタル・シーンでもDeeds of Fleshが、同時期にメロディアスでテクニカルなスタイルへとアップデートしていき、Unique Leader Recordsからもそうしたスタイルのバンドが登場し始めた。NecrophagistやUnique Leader Recordsの所属アーティストのスタイルの変化は、現在のテクニカル・デスメタルと呼ばれる多くのバンド達の原型となっており、更なる発展への出発点として位置付けることが出来る。

ブルータル・デスメタルとのシンクロ
プログレッシヴと結びつき発展したここまでの流れとは別に、デスメタルがエクストリームに押し進められていく中で、ブルータル・デスメタルという残忍でおどろおどろしいデスメタル・シーンのバンド達もスピード、そしてテクニックを競うように続々と誕生した。その中でもニューヨークから登場したSuffocationはグラインドコアやスラッシュメタルのスピードとフックの利いたグルーヴ・リフ、そしてガテラルというブルータル・デスメタル特有の歌唱法を生み出したFrankのカリスマ性を持ち合わせ、1991年のデビュー・アルバム『Effigy of the Forgotten』でシーンに衝撃を与えた。以降、ブルータル・デスメタルはそのおどろおどろしさを発展させながら、グルーヴィなDying Fetusやスラミングと呼ばれる遅く重いリフを特徴とするスタイルのバンドが中心となっていった。

テクニカル・デスメタル最大勢力カナダ
現在テクニカル・デスメタルの中心地と呼ばれるのは、カナダである。
テクニカル・デスメタルと呼ばれるサウンドの最もスタンダードと言えるバンドがひしめくカナダは、プログレッシヴなテクニカル・スタイルとブルータルなテクニカル・スタイルを兼ね備えている。スラッシュメタル・ムーヴメントの最中でありながら、当時から特別な存在感を放っていたケベックのVoivodをルーツに様々なバンドが誕生した80年代から90年代のカナダでは、Cryptopsyの前身バンドであるNecrosisが1988年に結成、Gorgutsが1989年に活動をスタートさせている。
1994年にはCryptopsyがデビュー・アルバム『Blasphemy Made Flesh』をリリースし、テクニカル・デスメタルの可能性を拡大。特に1992年からバンドに参加したドラマーFlo Mounierのプレイは圧巻であり、テクニカル・デスメタルの中でもトップの腕前と知名度を誇っている。Gorgutsは3枚目のアルバム『Obscura』でテクニカル・デスメタルにアヴァンギャルドなエッセンスを注入し、テクニカル、プログレッシヴともまた違った魅力で存在感を発揮。現在のWillowtip Recordsを始めとするプログレッシヴ・デスメタル、アヴァンギャルド・デスメタル、ポスト・メタル、ディソナント・デスメタルにも大きな影響を与えた。

近隣ジャンル、デスコア等にも波及
90年代のはじめに産声をあげ、プログレッシヴ・メタルやロック、ブルータル・デスメタル、アヴァンギャルドなどとクロスオーバーしてきたテクニカル・デスメタルがNecrophagistの登場によって、「テクニカル・デスメタル」という音楽ジャンルとして認知され更なる発展の出発地を作った後も、様々なジャンルとクロスオーバーしながら世界各国で枝分かれしながら興味深いサウンド・スタイルを鳴らすバンドが登場していく。OriginやBrain Drillといった超絶技巧を追求していくものや、シンフォニック・メタルとクロスオーバーしたイタリアのFleshgod Apocalypse、デスコアとクロスオーバーし、テクニカル・デスコアと呼ばれたBeneath the Massacre、プログレッシヴさを極めたFallujahやThe Facelessなどが力をつけている。彼らはもはやテクニカル・デスメタルという音楽ジャンルの枠に当てはめることは出来ないが、テクニカル・デスメタルの歴史を語る上で欠かせない重要バンドである。
今も発展を続けるテクニカル・デスメタル。一言では言い表せない多様性を持ちながらも「テクニカル」であることにフォーカスしているデスメタルを本書ではテクニカル・デスメタルと定義し、アルバムレビューやバイオグラフィー、インタビューやコラムを通じて紹介している。
一般的にテクニカル・デスメタルに分類されがちな以下のバンドは本書『テクニカル・デスメタル・ガイドブック』ではなく『プログレッシヴ・デスメタル・ガイドブック』で扱う予定である。

Cynic
Opeth
Gojira
Pestilence
Edge of Sanity
Between the Buried and Me
Rivers of Nihil
Sadist
Black Crown Initiate
Dark Millennium
Meshuggah
Amorphis
Alchemist
Creepmime
Disillusion
Phlebotomized
Becoming the Archetype
Devin Townsend Project
Persefone
Wilderun
Nocturnus AD
!T.O.O.H.!
Negativa
Gigan
Ulcerate
Extol
In-Quest
Hannes Grossmann
…… and more

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